初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。



「そしたら2年生になって同じクラスになって、気になって見てたら、その…



…可愛いなって、思ってた」







最後の一言で、耐えられなくなったみたいに顔をそらしてしまう南雲くん。

だけど耳まで赤いのも、見えてしまった。




そんなの、嬉しすぎる。




「南雲くん、私のこと好きだったの…?」



「だからそう言ってるでしょ」




だって信じられなくて。


しかもそんなに前から、私のこと見ててくれたなんて、そんなの。



幸せすぎるじゃ、ないか。





「夕陽が俺のこと好きじゃないのもわかってたけど、付き合えるならチャンスだと思った。


…強引に付き合わせて、ごめんね」






私たちはお互いに言葉足らずで。

きっとお互いにすごく臆病で。



もしかしたら案外、似た者同士だったりするのかもしれない。








< 226 / 247 >

この作品をシェア

pagetop