初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「そしたら2年生になって同じクラスになって、気になって見てたら、その…
…可愛いなって、思ってた」
最後の一言で、耐えられなくなったみたいに顔をそらしてしまう南雲くん。
だけど耳まで赤いのも、見えてしまった。
そんなの、嬉しすぎる。
「南雲くん、私のこと好きだったの…?」
「だからそう言ってるでしょ」
だって信じられなくて。
しかもそんなに前から、私のこと見ててくれたなんて、そんなの。
幸せすぎるじゃ、ないか。
「夕陽が俺のこと好きじゃないのもわかってたけど、付き合えるならチャンスだと思った。
…強引に付き合わせて、ごめんね」
私たちはお互いに言葉足らずで。
きっとお互いにすごく臆病で。
もしかしたら案外、似た者同士だったりするのかもしれない。