初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
早めの夜ご飯を食べて、2人並んで歩く。
「あれ、学校じゃないの?」
まえも学校で星を見たから、今日もそうだと思っていたんだけど、絢星くんは学校とは違う方向に歩いて行く。
その背中を追いかけながら問いかけると、
「もっといいところ、あるから」
イタズラっぽく笑う彼が可愛くて、その手に触れたくなった。
…なんて、私、欲張りになったなぁ。
「絢星くん」
「んー?」
「手、繋ぎませんか」
少し驚いた顔して振り返った絢星くんは、すぐに笑って私の手を握ってくれた。