初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「…あの、もしかして南雲先輩の彼女さんですか?」
急に掛けられた声に驚いて振り向くと、そこにはさっきまで天体望遠鏡を覗いていた1年生らしき男の子。
「えっ…あ、いや、えっと…」
仮にも私の方が年上とは思えないくらいにどもってしまった。
「どっちから告白したんですか!?」
私の返事を待たずに、私が南雲くんの彼女だと決めつけて話を進める彼に、また慌てる。
「いや、その…」
付き合ってる、と思うけど…たぶん。
いや、でも…。
助けを求めるために南雲くんを見ても、まだ天体望遠鏡から目を離す気配はない。
うう、どうしよう…。
「南雲先輩から告白するイメージないし、彼女さんからですか?」
「いや、私はその…」