初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
ボールを片付けて、2人で歩くことにも少しずつ慣れてきた帰り道を歩く。
斜め前を歩く南雲くんの背中に、何か話したいけど緊張する。
「あの、南雲くん」
「…ん、なに?」
珍しく私から話しかけたことに驚いたような南雲くんは、少し歩く速度を緩める。
「…また、星、見に行きたいな…」
ずっと思っていたことを、勇気を出して言ってみた。
迷惑、かもしれない。
いやだって言われたらどうしよう。
そんな不安のせいで、小さくなった語尾。
聞こえた、かな。