初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
04.君の目も見れない
「…これとか?」
乃愛ちゃんが差し出すドットのワンピースを見て、首をひねる。
「私みたいなのがそんなかわいい服着るなよ、って思われないかな…?」
「…じゃあこれは?」
次は白のフレアスカート。
「…気合入れすぎて重いわ、って思われない?」
さっきから、私のクローゼットの中から乃愛ちゃんが出してくる服の、どれにも自信がない私に。
「夕陽はそんなに性格の悪い男と付き合ってるの…?」
と心配そうな顔の乃愛ちゃん。
いや、そういうことではないんだよ。
ていうかむしろ、私の服装なんて何も気にしてないっていうのが1番の正解なんだとは思ってるんだけど。
私のネガティブな思考回路と、恋愛経験のなさのせいで、どんどん自信をなくしていく。