初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「北山さん」
待ち合わせの10分前。
呼ばれた名前に振り返れば、周りの人目を引くほど格好良い南雲くん。
チラチラと南雲くんのことを見ている女の子たちに、そういえば南雲くんはモテるんだって再確認させられて。
いつもは制服しか見ていないから、私服姿は新鮮だ。
白と黒を基調としたシンプルだけど格好いい服が、南雲くんらしい。
「…じゃあ行こうか」
少し目をそらした南雲くんがプラネタリウムの方に歩き始めたから、私もそれについていく。