初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「…そんなわけ、ないよ!」
自分に言い聞かせるように否定する。
「あ、もしかして、
冬花さんのこと知ってるんですか?」
冬花さん…?
聞いたことのない名前に首をひねる。
「あっ……ごめんなさい、知らないならいいんです!すみません!」
慌てて誤魔化そうとする三崎くんに、どうしたって想像は広がってしまう。
前に、一緒にプラネタリウムに来た人…?
いや、全然違う人なのかもしれないけど。
ただの私の憶測だけど。
恋愛経験はないくせに、少女漫画とか、ドラマとか、そんな知識のせいで勘だけは働いてしまう。