初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。





「…どこかで休む?」



「え…」



「なんか、元気ないから」




え、私、そんなに顔に出てた…?

気を遣わせちゃった…。


慌てて大丈夫、と首を振る。




「…疲れたら言って」


「はい…!」




そのあとは、クレープなんか食べて、ショッピングモールでぶらぶらして。


普通のカップルみたいなデートをして、南雲くんは家まで送ってくれた。





「…じゃあ、また明日」


「あ、ありがとう…いろいろ!

楽しかった、です」




私の家の前まで送ってきてくれた南雲くんに、お礼を言う。





「うん、俺も」





その言葉に、胸の中が、ピンクに染まる。

ふわふわして、幸せで。

たったひとことで、嬉しくて。





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