初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
05.自信は持てない
「球技大会かぁ…」
そう、今日は球技大会。
嫌だなぁ、と思いながらベンチに座ってドッチボールを見ていると。
「夕陽!」
「わ、乃愛ちゃん」
ジャージすらも可愛く着こなす、ツインテールの乃愛ちゃんがいた。
隣に座って、一緒にドッチボールを見る。
「どうだったの、デート!」
「楽しかったよ」
そうじゃなくてー、と口を尖らせる乃愛ちゃん。
「ちゅーとかした?」
「へっ…」
ちゅー…?
し、したわけないでしょ!と思いっきり首を横に振る。
「えー、なんだぁ」
まあ、夕陽はそんなすぐしないかぁ、なんて妙に納得している。