初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
「げっ、南雲…」
本人が登場したことにかなり驚いている様子の2人は、決まり悪そうに目を逸らした。
「い、行こうぜ…」
「ああ…」
慌てたように背を向けて逃げていく2人。
おい、と追いかけようとする南雲くんのジャージを引っ張って、止めた。
「…なんで止めるの」
「本当の、ことだから…」
私のせいでバレー負けちゃったのも。
南雲くんと私じゃ釣り合わないのも。
「泣いてるのに?」
「それは…」
泣き顔を見られたくなくて、パッと下を向く。