初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。




「お疲れ様、北山さん」

「お疲れ様です」



保健室の先生は、ふわふわした女の先生。

年齢は、詳しくはわからないけれど、40台くらいな気がする、たぶん。



「……あ、夕陽ちゃん」


「わ、伊織先輩!」




先生に続いて保健室に入ってきたのは、ひとつ年上の3年生、相田 伊織(あいだ いおり)先輩。


私が1年生の時に委員長をやっていて、すごく優しく仕事を教えてくれた先輩だ。


私があまり緊張しないで話せる数少ない男の人で、お兄ちゃんみたいな存在…だと、勝手に思ってる。



3年生は委員会に入らないし、受験生で忙しいしで、最近全然会っていなかった。




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