初恋が君だなんて、ハードルが高すぎる。
ていうか、私も南雲くんの誕生日知らない…。
何月なんだろう、イメージとしては冬っぽい気がするけど。
だから、南雲くんが私の誕生日を知ってるわけがない。
だけど、でも、あわよくば放課後デートとかしてみたいなぁ。
……なんて、誘える私じゃないけれど。
「おはよ、北山さん」
「おはよう、南雲くん…!」
席に着くと、先に挨拶してくれるとか。
少し目を細めて、優しい表情をするところとか。
そんな小さなことで、胸がふわりと軽くなる。
……好き、だなぁ。
南雲くんも、同じ気持ちだったらいいのに。