labyrinth
今まで感じた事のない
よくわからないどす黒いものが
自分の中にある何かを支配する。
陽菜には絶対かないっこない。
それは昔から一緒にいた
あたしが1番よく分かっていた。
晴哉との距離が急に縮まったことに
つけ上がって周りの友達にも
ちやほやされるようになって
陽菜の存在をすっかり忘れていた
あたしは本当に馬鹿だ。
もう話さないほうが
これからの自分のためなのも
何となく分かっていた。
でも分からないふりをしていた。
いくら分かっていても
どうしてもあの楽しい空間を
求めてしまう。