真琴と『ぼく』の恋愛日記
男らしさ
次の日学校に着くと、クラスの女子が私の席を取り囲んだ。
『森田さん。今いい?』
たしか、バレー部の篠田さん。
…と、その子分?達……ってとこかな。
やたらと怖い顔してるじゃん。
『昨日の帰り、翔太君にヒドイ事言ったらしいじゃん。』
はぁ…。なんか朝から面倒くさい感じ。
『ヒドイ事ってなに?』
『はっ?自分で言った事覚えてないワケ!?』
子分1が喋った。子分2と子分3がそれに続く。
『ちょっと顔がいいからって、調子のってんなよ!』
『そうよ!なんでも1番とかって勘違いしてんじゃないの!?』
『ホントにウザイんだけど!』
いやいや…。朝からそんなくだらない事言ってるあんた達のが、ウザイじゃん。
『つか、なんとか言えば?』
『何も言うことないけど。別に自分の顔がいいとか思ってないし、なんでも1番取りたいとかそんな気さらさらないし。』
会話するのもくだらない。
誰に何言おうと自由じゃん。しかも、昨日のは香川君の為に言ったんだけどなぁ。
『森田さーん!おはよーっ!!』
重い空気が漂ってる中に、甲高い声が廊下に響いて、勢いよくこちらに走ってくる香川君の姿が見えた。