真琴と『ぼく』の恋愛日記
相変わらず子供みたいな顔して、近付いてきた。
『はぁ、はぁ…。も、森田さん、おはよう!』
『おはよ。』
『しのちゃん達、森田さんと仲いいの?』
しのちゃん!?
誰でもちゃん付けで呼ぶんだね…。私より女っぽいかも。
『そ、そうなんだぁ!私達森田さんにずっと憧れてて!お友達になりたくて…』
ちょっと、ちょっと。
さっきまでの偉そうな態度はどこいったの?嬉しそうな顔してるけど…。
つか、ウザイとか言ってたじゃん。
『篠田さん…だっけ。私友達になる気ないから。それに、私は顔がいいから調子のってて、ウザイんでしょ?』
『……っ!』
私を囲んでた4人が気まづそうな顔しているのを見て、香川君の表情がみるみる変わっていった。
『しのちゃん。』
えっ?今の誰!?
『森田さんいじめるとか、いい度胸してんじゃん。僕の憧れの人って事、忘れてない?』
今まで見てきた香川君からは、全く想像できない程の冷めた顔にドスのきいた声。
マジ、なんなのコイツ…。
篠田さん達も、ビビって教室に帰っちゃったし。
二重人格……か?