真琴と『ぼく』の恋愛日記


その日から、私は萌香と一緒にいるようになった。


『萌香。食堂いこっか。』


『うん!行こーっ!』


教室を出て食堂に向かおうと階段を降りていると、渡り廊下の向こうから、香川くんが来るのが見えた。


篠田さん達に因縁つけられて話した時から、クラスが違うせいもあって、ここ1週間全く会わなかった。


なんか、ちょっと雰囲気が違うような…。



『あっ!森田さーん!』


大きく手を振りながらこちらへ向かって走ってきた。


『今から食堂行くの!?』


『うん。香川くんは?移動教室だったの?』


『うん、化学の実験だったんだ。』


こんな他愛もない会話をしてる私達を、隣の萌香が不思議そうに見ている。


『あっ!萌香。4組の香川くん。』


『うん!知ってる!でも、なんで真琴と香川くんが…?』


『僕が……じゃなくて、俺が!森田さんに友達になってって言ったんだ!』


『そうなんだぁ!香川くん、すごいね!』


『そんな事ないよ!』



ていうか、なんで今香川くん「俺が」って言い直したの!?



なんかやっぱ見た目も、前と全然違うし。



どういう事?


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