真琴と『ぼく』の恋愛日記
そこまで必死に否定するんだから、ちゃんとした考えがあるんだろう。
その、【僕の意志】とやらを聞いてやろうじゃない。
『香川くん!屋上いこっか!』
『えっ……?』
『今日はすごく天気がいいし、絶対気持いいよ。先に行ってて。食堂で適当にパンでも買ってくる。』
『えっ!?それなら僕が行くよ!』
『いいよ。これは私の意志でやってる事だから。』
少し意地悪に言って食堂に向かい、萌香に屋上で食べる事を言うと、笑顔で「いいよ」って言ってくれた。
『まーこーと!』
自販機でジュースを買っていると、後ろに千裕と翼が立っていた。
『今からお昼?』
『うん。あっ!千裕、うちのクラスの大嶋萌香知ってる?』
『うーん……』
『つばさ、知ってるよん!萌香ちゃん☆』
『まじ!?じゃあ、お願いがあるんだけど。』
『どーしたのぉ?』
クラスに馴染んでない萌香を、1人にするのが心配だった…。
でも、この2人なら仲良くしてくれるはず。
しかも、翼は顔見知りっぽいからちょうどいいや。
『翼、萌香と一緒にお昼してあげてくれない?私、ちょっと用事があるから、無理なんだ。』
『うん、いいよぉ!千裕、いこーっ!』