真琴と『ぼく』の恋愛日記

すごく嬉しかった。

彼女の言った言葉にはすごく重みがあったから。

なんだか、あったかい気持ちになったし、気持ちが前向きになれた。

『いじめから生まれるものなんかなにもない…。人を哀しみの底に突き落とすだけだよ…。』

そう言う彼女は、とても悲しげな顔をした。

『森田さん…何か…あったの?』

僕がそう尋ねるとすぐ笑顔に変わって、振り返った。

『なんにもないよ!ただ単に嫌だなぁーと思ってさ!』

絶対何かあるはずだ…。

直感ですぐにわかった。

でも、これ以上突っ込んじゃいけない雰囲気だったから、僕は必死で言葉を探したんだ。


『ぼ、僕!…頑張るね!』

『ははっ!何を頑張るの?』

『いや…何となく…。自分が変われるように…頑張る!』

『そっか!なんだかわかんないけど、頑張って。』

僕の意味不明な言葉に、きちんと応えてくれた彼女に、ますます惹かれた。

そして、彼女のように強くなりたいと思った。


僕も前向きに頑張ろう。

彼女にふさわしい男にならなきゃ!


PM 22:15
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