真琴と『ぼく』の恋愛日記
昼休みが終わり、予鈴がなったのと同時に、私と香川君は屋上をあとにした。
『森田さん、話聞いてくれてありがとう!』
『お礼言われるような事してないじゃん。』
『ううん!森田さんと話して、すごく前向きになれたから!』
『そっか。またいつでも話聞くし声かけて。じゃね。』
『うん!じゃあ、また!』
そして、香川君は満面の笑みで教室に戻って行った。
その姿が見えなくなるのを見届けてから、私も教室に戻った。
教室では、萌香と武志が楽しそうに話していた。
『あっ!真琴、おかえり!』
『香川とデートか?』
小さく手を振る萌香の横で、武志がからかうように言ってきた。
『バカじゃん。てか、武志と萌香、いつからそんな仲良くなったの?』
『えっ?今さっきから!』
『ふ〜ん。武志、萌香には手出さないでよ。』
『ふふっ、真琴。大丈夫だよ。萌香は、武志君の恋を応援してるから!』
『そーゆーこと!』
『ふ〜ん。』
『真琴!またお前はそうやって、適当に流すし!』
口を尖らせて子供のようにすねた顔をする武志。
その様子を見て萌香がクスクスと笑っていた。
そして、チャイムがなったので、みんな慌てて自分の席に戻っていった。