snow story
私の名前はマコ。

歳は25歳。


数日前に離婚。


今じゃあまり珍しくないシングルマザーだ。

1歳の子供とふたりで暮らしてる。



仕事は、何でもよかった。

夢も何も持てなかったから。


だけど、この子を育てていくために

働かなければならない。


【家からも保育園からも一番近いところ】

条件はそれだけだった。


ハローワークに行って、それだけの条件で仕事を探した。



夏にオープンする老人介護施設。

家のすぐそばだった。

資格は問わない。



コレだ!

介護職・・・

不安なんて何もなかった。

働かせてもらえるだけでありがたい。



早速面接。


小さな子供がいるとなかなか採用してもらえない

世間ではそう言われている。

ましてやシングルマザー・・・

この上なく悪条件だ。


適正テストの後、面接。


【小さな子供がいるので、パートでいいです。】

と言った私に対して面接官はにこやかに

【前にもシングルマザーの方の面接をしたのですが、こういう方の方が仕事が続くんです】


最初、皮肉かなと思った。


だけど、面接官はこう続けた。

【あなたも、きっと素晴らしい仕事をするでしょうね】


面接官の意図はよくわからなかったけど

反応が悪くないことだけは解った。



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