華は儚し
「桐里いるのか!?」
と問えば、
物置で意思表示をしているらしく、
確実になかには人がいるのだ。
しかし物置は鍵がかけられており、
助けられないのか…?
人間が桐里であれば、
彼女が命を尽きてしまえうとするなら
俺はここに残りたい。
だが、桐里には幸せになってほしいのだ。
簪を鍵穴に挿しこみ、
幾度とねじ込んで、
そして開く音がしたのだ。
火は容赦はしない。
俺の帰りの戸をふさいでしまう。