華は儚し
「本当に、桐島は子供だ」
「絵島様…すみません、
迷惑ですよね。
…ありがとうございます、楽しかったです」
それを返そうとしたら、
絵島様の綺麗な腕が邪魔をしました。
「いいや、買うてやろう。
大奥の祝いと思ってもらえ」
そしてこれは、万華鏡というらしい。
どれだけ長く見ていたのか
私は分かりませんでしたが、
それはとても…
今までの宗十郎様との思い出のようで、
どれも美しい思い出でした。
けれど、それは過去の話。
「…そなたは可愛すぎだ」