華は儚し

けれども、

ある声が聞こえ重い体を起こして、

開かれている牢屋の先にまだ会った檻の中に、


「…誰だい」


「あ…私は桐里といいます」


顔におびたたしい発疹が出ていただでなく、

身体には凹凸が見られていました。


「…醜いだろう…」


その人は、

端正な顔をした女性で笑った顔に

見惚れてしまいました。



「……天女に会えるだなんて、

私も捨てた物じゃないな」


「どうして、ここにいらっしゃるのですか」
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