華は儚し
第三華 純真な少女
菊乃丞に惚れてはならぬと言われ、
なるべく接してしまわぬように間を開けて座っていた。
「…っ……きく…の…、」
「霧里は私を見ていればいい」
助けてあげたい自分を自制しながら、
男は白い粉を飲ませてしまった。
奴は花魁と契りを交わす時には言いなりにするため、
媚薬を盛っている。
「…めろ…」
「どうした」
「やめろと言っている!!霧里に罪はない」