華は儚し
第五華 霧里と桐里
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晩に霧里と会って食事をしていたが、
あることに気付く。
「あの金魚はどこだ?」
「…え、あ…すみません…。
私が飼育し損ねてしまったので、
…死んでしまいました」
すこぶる嘘が出来ない霧里の嘘。
軽く頭を撫でてみれば、
子供っぽく泣いてしまうのだ。
「秋良様に取り上げられてしまいました…」
「…そうか」
「…お母様も同じ気持ちだったのでしょう…」
美しい亡き太夫も秋良に怯えて暮らしていたはずだ。