絶望に涙の希望
出会い
「なぁ」
空を眺めていると
ヒョイっと視界の端から
男が出てきた。
顔を覗かれてる状態だ。
咄嗟にガバッと起き上がる。
あの制服…特進クラス?
特進クラスとは
おぼっちゃまやおじょうさま
それに、運動、頭脳、容姿
などが優秀な方々のクラスである。
『特進クラスのエリート様が
なんの用?』
嫌味に聞こえるように言った。
「神谷 紫乃、だな?」
は?特進クラスがなんで
私の名前知ってんだよ。
『あんた、だれ』
「椎名 諒」
しいな、りょう?
聞いたことないし。
ますます怪しんでいると
椎名とかいうやつは
今まで一切笑わなかったのに
ニッと笑った。
「これからよろしく。紫乃」
と、言って
右手を差し出してくる。
は?意味わからん。
しかも、いきなり呼び捨てだし。
『よろしく?なに言ってんの?』
睨みつけると、椎名から笑顔は消えた。
右手を引いて、大きく深呼吸
『ほんと、なに…』
言い終わらないうちに
椎名は回し蹴りで私の腹に一発
というわけにもいかず
私はあたる寸前で後ろにひく。
バク転とか、ちょっとふざけながら。
すかさず、椎名の足元にスライディング
「やっ…べ!」
体勢を崩した椎名の後ろに回る。
スカートから常備しているナイフを
取り出し
首元に突きつける。
『…なめんなよ』
「…完敗。お手上げだよ。」
両手をあげて、降参する椎名。
ナイフをスカートにしまって
立ち上がる。
「あ、ちょい待ち。」
仕掛けてきた奴がなに言ってんだよ。
そのまま、屋上を出ようとする。
「紫乃……通称 黒姫」
その言葉に、私は足を止めた。
待って…なんでこいつ…知ってんの?
やばい。緊急事態だ。
くるっと振り返る。
『用件は。 早く』
「…じゃ、行きますか!」
は?
立ち上がった椎名は私の手を握り
屋上を出る。
『ちょっ…待って!椎名!』
「あ、名前呼んでくれた。
でも、諒でいいから」
いや、名前とかどうでもいいんだけど!
頭が混乱して、椎名…諒に
とりあえずついていく。
というか、手を離してくれない。
校門のところに止めてあったバイクに
またがる、諒。
ヘルメットを投げられ
「乗って」
と言われた。
…もう、どうにでもなれ。
そのまま、私は諒に連れて行かれる。
金髪。十字架のピアス。
切れ目。グレーの瞳。
整った顔立ち。
私に、生きる意味はない。
このまま諒についていって
なにがあろうと、どうでもいい。
そう思っていた。
でも、このときから
私の人生は変わっていたんだと思う。
空を眺めていると
ヒョイっと視界の端から
男が出てきた。
顔を覗かれてる状態だ。
咄嗟にガバッと起き上がる。
あの制服…特進クラス?
特進クラスとは
おぼっちゃまやおじょうさま
それに、運動、頭脳、容姿
などが優秀な方々のクラスである。
『特進クラスのエリート様が
なんの用?』
嫌味に聞こえるように言った。
「神谷 紫乃、だな?」
は?特進クラスがなんで
私の名前知ってんだよ。
『あんた、だれ』
「椎名 諒」
しいな、りょう?
聞いたことないし。
ますます怪しんでいると
椎名とかいうやつは
今まで一切笑わなかったのに
ニッと笑った。
「これからよろしく。紫乃」
と、言って
右手を差し出してくる。
は?意味わからん。
しかも、いきなり呼び捨てだし。
『よろしく?なに言ってんの?』
睨みつけると、椎名から笑顔は消えた。
右手を引いて、大きく深呼吸
『ほんと、なに…』
言い終わらないうちに
椎名は回し蹴りで私の腹に一発
というわけにもいかず
私はあたる寸前で後ろにひく。
バク転とか、ちょっとふざけながら。
すかさず、椎名の足元にスライディング
「やっ…べ!」
体勢を崩した椎名の後ろに回る。
スカートから常備しているナイフを
取り出し
首元に突きつける。
『…なめんなよ』
「…完敗。お手上げだよ。」
両手をあげて、降参する椎名。
ナイフをスカートにしまって
立ち上がる。
「あ、ちょい待ち。」
仕掛けてきた奴がなに言ってんだよ。
そのまま、屋上を出ようとする。
「紫乃……通称 黒姫」
その言葉に、私は足を止めた。
待って…なんでこいつ…知ってんの?
やばい。緊急事態だ。
くるっと振り返る。
『用件は。 早く』
「…じゃ、行きますか!」
は?
立ち上がった椎名は私の手を握り
屋上を出る。
『ちょっ…待って!椎名!』
「あ、名前呼んでくれた。
でも、諒でいいから」
いや、名前とかどうでもいいんだけど!
頭が混乱して、椎名…諒に
とりあえずついていく。
というか、手を離してくれない。
校門のところに止めてあったバイクに
またがる、諒。
ヘルメットを投げられ
「乗って」
と言われた。
…もう、どうにでもなれ。
そのまま、私は諒に連れて行かれる。
金髪。十字架のピアス。
切れ目。グレーの瞳。
整った顔立ち。
私に、生きる意味はない。
このまま諒についていって
なにがあろうと、どうでもいい。
そう思っていた。
でも、このときから
私の人生は変わっていたんだと思う。