そして、また


家に帰りさっきの事を思い出す。

あぁ…好きだ。
彼の事がどうしようもなく。

あたしはとにかく蜜柑に連絡した。
蜜柑は大事な親友だ。
言わなければ。

『もしもし⁇涙⁇』

電話の向こうの蜜柑は心配そうな声だった。それもそのはず電話なんて初めてだから。

「もしもし、蜜柑。今平気⁇」

『う、うん。なに⁇どうかした⁇』

やっぱり何か心配してる…

「あたしね……」

あたしは自分の気持ち。
告白された事。
そして付き合う事になったということ。

『なにそれぇ‼すごいね‼はぁ…やるね‼無口野郎‼』

蜜柑は心配なんて吹き飛んだ声で言ってくれた。なんか嬉しい…

「山口、だよ」

あたしがつっこむとあははと笑う蜜柑。

『まぁまぁまぁまぁ‼いやぁ…それにしても…はぁ…そうかぁ…ふぅ…』

なにやらため息をつく蜜柑。

「蜜柑⁇」

『涙、ありがとう。』

「え⁇」

『それじゃ、そろそろご飯作らないとねぇ‼じゃ、またね‼』

そう言うと一方的に電話を切られた。

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