30㎝
「〜〜〜!!咲良!アレ見て!!」
まなが指差す方を見た。
「何何?」
そこには…ヤマケンたちがあの先輩と一緒に座って何か話している。
って…
見てる!?
先輩が…こっちを見てる!!
ニヤニヤした表情を見ると、きっとヤマケンの仕業だ!
言ったんだヤマケン…
私の存在…知られちゃったんだ。
恥ずかしい!!
「やばい!まな!!」
「完全に恋しちゃってるね」
え?
「恋…?」
「そう!もはや恋だよそれは」
「恋……」
そっか…
これが恋…なんだ?
すっかり忘れてしまったこのドキドキ。
これが……恋。
全く知らない人を好きになるって、私変なのかもしれない。
でも
好きだから知りたい
っていう気持ちがあるように
知りたいから好き
っていう気持ちも、ちゃんと恋だと認められるなら…
やっぱりこれは恋なんだ…
私は、恋をしてしまった。