30㎝
すると、不意をつくかのように敬太先輩がこっちを見た。
ほんの一瞬
目が…合った。
「咲良!超顔赤いよ!?」
「ええっ!?」
思わず両手で頬を覆った。
こっちはかなり大変なことになっているのに、先輩は何もなかったかのようにバスケをしている。
こんな日が毎日続いたら
きっと私、ドキドキしすぎて死んじゃうよ。
バスケットの集団からヤマケンがこっちへやって来た。
「杉本〜?顔赤いぞ?」
「ほっといてー!それよりヤマケン〜!昨日はありがとね!」
心の底からヤマケンに感謝!
「おう!どうだった?昨日のメール」
「うん。ちゃんとメールしたよ!先輩超優しかった!」
「だろ?敬太くん優しいからな!」
「ねえヤマケン、聞きたいことがあるんだけど!」
「何?愛美、浜野のこと?」
くくくって笑うヤマケンの背中を「バカ!」ってまなが叩いた。
「お前加減知らねえな…」