30㎝
最初に沈黙を破ったのは
ヤマケンだった。
「あの二人ラブラブだな〜!」
ヤマケン…
無理してない…?
ヤマケンの横顔を
気まずそうにチラッと見た
顔は笑ってるけど、印象的な大きな目はすごく寂しそう…
遠慮がちに聞いた。
「辛くないの?」
「ん〜まあ…多少は、な?」
「そう…だよね」
そりゃあ…そうだ
当たり前のこと聞いたりして…
私はバカだ…
「お〜い!杉本?」
ヤマケンがあまりにも大きい声を出すから体がビクッと反応した。
「お前、俺に気使い過ぎだって!バレバレだから!」
「でもヤマケン、絶対傷ついてると思って…」
「そりゃあショックだけどな…」
「うん……」
当たり前だよ
私だったら絶対泣くもん…