30㎝





勢いよく門をくぐると、実は近くで見守ってくれていたまなたちがいた。





「まな〜〜!」




「咲良!どした?」




「恥ずかしくて逃げて来ちゃった…」



「ええっ!」




いつの間にかヤマケンと浜野は敬太先輩のところに行ってしまっていた。



気まずそうに後ろを振り返ると、何もなかったかのように先輩はヤマケンたちと話していた。



怒った…かな?





私の視線に気付き、敬太先輩がこっちを見た。



どうしよう…


怒ったの覚悟で下を向いていると






「バイバイ!」



そう聞こえたので顔を上げた。




敬太先輩は、
私に向かって言ってくれた。


とびっきりの笑顔で……







優しいんだね、敬太先輩






「さようなら!」



なぜか私も笑顔で言えた。



これもやっぱり

恋の力…?










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