田中のくせに!!
班決め!
「…というわけで、修学旅行の班ですが、各自自由に、6人の班を作ってください。
男子3人、女子3人で。決まったら僕のところに……」
委員長の竹野くんの言葉が終わらないうちに、自由に席を立って移動し始める皆。
ワイワイガヤガヤ、騒がしくなるクラス。
「小夏、まどか、一緒なろー♪」
「もちろん!」
前の方の席の友梨がさっそくあたし達のところにやって来て、女子のメンバーはあっけなく決まった。
問題は男子。
「男子誰にする?」
「んー?どうしよっか、小野くんと同じクラスだったらよかったのになぁ…。
あ、岩槻くんでいいや」
「? なんで岩槻くん?」
「決まってるでしょ!?イケメンだから♪
おーい岩槻くーん♪」
そして友梨はパッパと、岩槻くんの所に行ってしまった。
でも…モテモテの岩槻くんは、今日も女子に囲まれている。
そんな中でどうやって岩槻くんを誘うのかと思っていたら
「ちょっとどいてどいてー、ねぇ岩槻くん、あたし達と一緒の班、ならない?☆」
周りの女子を掻き分けて岩槻くんの前に行くと、サラリとそう言った。
「うん、いいよ」
そしてあっさりオーケーしてくれる岩槻くん。
「やったぁ、決まりー♪」
友梨って…すごいよね。