田中のくせに!!
修学旅行、2日目。
「…どか、まどか!」
「……ん?」
深夜の女子会は、話が尽きることなく盛り上がって
布団に潜り込んだのは2時半をまわった頃だった。
ほぼ目を閉じるのと同時に、深い眠りに引き込まれて
誰かに揺さぶられて目が覚めた。
「……おはよー♡」
ニコッと布団に寝転ぶあたしを見下ろすのは、違う部屋のはずの小夏と友梨。
「……お、おはよ…何で2人がここに?」
部屋はオートロック式で、部屋の住人以外は入れないはず。
「ちょうど朝練行くとこだった愛理と成実に開けてもらったー」
ニコニコしながら友梨が答える。
ソフトボール部の愛理と、体操部の成実。
修学旅行まで朝練があるなんて、運動部は大変だー…
なんて帰宅部のあたしはのんびり考えながら、からだを起こして壁際の時計に目をうつす…
「四時半!?」
まだ起床時間まで二時間もあるじゃん!!!