田中のくせに!!
まだ夕飯の時間にしては余裕があるからか、店内は比較的空いていて、すぐに席に着くことができた。
迷いなくタコライスを注文するあたしと田中。
「…周防、ああいうのが好み?」
「え?」
メニューをテーブルの脇に片付けながら、田中が突然そんなことを聞いてきた。
「ああいうのって?」
「さっきタコライスに勧誘してきた人」
「っえ!?なんで!?」
まぁ、確かにちょっとかっこよかったような…気がしないでもないけど。
なんで急に!?
「顔真っ赤だったし?ニヤニヤしてたから」
「そっ」
それは…!
「そ?」
「…そうだったっけ?」
それは田中とカップルに間違えられてちょっと嬉しかったから!!
なんて…言えるわけない。