田中のくせに!!
「でも、楽しかったよね」
あたしが話しかけると、友梨は反省会をやめて、満面の笑顔で言った。
「うん!
すごくね!!」
そっと、男子の方の席を見る。
みんなが騒いでる中、静かに眠っている田中。
寝るのはやいな…。
『…何度だって助けてやる』
「…まどかどうしたの?顔赤いけど」
「えっ!?そ、そう!?」
「あんた…
やっぱりなんかあったでしょー!?」
「いや…ちょっと、くすぐるのやめてっ!!言うよ言うからー!!!」
この修学旅行を通じて、
やっぱり、好きって思ったよ。
たったそれだけのことだけど
あたしはすごく、嬉しいんだ。