田中のくせに!!
見ると、田中からラインが来ていた。
なんだろ、珍しい…。
不思議に思いながら開くと
【今日掃除当番だろ?校門で待ってる】
えっ…
ま、待ってる?田中が、あたしを?
振り向くと、いつの間に起きたのか、ボンヤリした顔でスマホをいじっている田中。
あたしはその場で聞きたい衝動をこらえて
【なんで?】
とラインした。
ピロリン♪
返事はすぐに来る。
【一緒に帰るから】
…え…
一緒に!?帰る!?!?
「うそっ!!!」
思わず立ち上がったあたしに、クラス中の視線が集中した。
「…な、なにが?」
友梨がパチクリ瞬きをして、不思議そうに聞く。
「……な、なんでもない……」
座る瞬間、はぁ…とため息をつく田中が、視界の端にうつった。