田中のくせに!!
「は…は?なんで、田中と…」
あっさりそんなことを言ってきた小夏に、ドキマキしながら視線を逸らす。
「なんでって。あんた田中のこと好きじゃん。
新しい服買って、田中をデートにでも誘ってみたら?って言ってんの」
「おっいいねぇ小夏!名案~♪」
すかさず乗っかる友梨に、グイッと渡されたタイトスカートを返した。
「む…無理!」
「なんでよ~?田中とどっか行きたくないの?」
そ…それは…
「…行きたいデス」
「よし決まり~!今から田中とデートする為のまどかの服を選びま~す♪」
「ちょっ待ってって!」
さっそく洋服を物色し始める二人に慌てて声をかけるけど、二人はもうあたしの意見なんて聞いていない。
そ…そりゃ、あたしも田中と、お出かけ?とか、してみたいけど…!
『田中、遊園地行かない?♡』
『田中、映画みに行こうよ~♡』
む…無理!誘うのが恥ずかしい!!
ラーメン屋くらいならサラッと誘えるけど…!!!
「……まどか先輩?」