田中のくせに!!





え…





聞き覚えのある声に振り向くと




「莉恩ちゃん!」




制服姿の莉恩ちゃんが、目を丸くしてこっちを見ていた。




「びっくりした~!すごい偶然!こんな所で会うなんて!」



「本当ですね…!」




思わぬ再会に、手を取って喜び合う。



その時




「まどか~これなんてどうよ?
田中が好きそうなちょいエロ系!」



「ちょいエロ!?」




友梨が持ってきたのは、胸元の結構きわいどいところまで透けているレースの服…




「却下!」


「え~何で?」


「大体、なんで田中がちょいエロ好きな設定なワケ!?」


「ふふん、あたしの統計によりますとぉ、あーいうマジメぶってる奴に限って、実はムッツリなんだよね~♪」



なんの統計だよ!




「とにかく却下!」


「え~可愛いのに~」




物惜しそうにちょいエロな洋服を見つめる友梨。




「田中、って…こないだ一緒にラーメン食べに来てくださった田中先輩、ですよね?」




振り向くと、なぜかキラキラした瞳であたしを見つめる莉恩ちゃんがいた。





< 281 / 467 >

この作品をシェア

pagetop