田中のくせに!!
え…
聞き覚えのある声に振り向くと
「莉恩ちゃん!」
制服姿の莉恩ちゃんが、目を丸くしてこっちを見ていた。
「びっくりした~!すごい偶然!こんな所で会うなんて!」
「本当ですね…!」
思わぬ再会に、手を取って喜び合う。
その時
「まどか~これなんてどうよ?
田中が好きそうなちょいエロ系!」
「ちょいエロ!?」
友梨が持ってきたのは、胸元の結構きわいどいところまで透けているレースの服…
「却下!」
「え~何で?」
「大体、なんで田中がちょいエロ好きな設定なワケ!?」
「ふふん、あたしの統計によりますとぉ、あーいうマジメぶってる奴に限って、実はムッツリなんだよね~♪」
なんの統計だよ!
「とにかく却下!」
「え~可愛いのに~」
物惜しそうにちょいエロな洋服を見つめる友梨。
「田中、って…こないだ一緒にラーメン食べに来てくださった田中先輩、ですよね?」
振り向くと、なぜかキラキラした瞳であたしを見つめる莉恩ちゃんがいた。