田中のくせに!!
「岩槻くん!」
「ん?どうした周防」
「なんか目ギラギラしててすげー怖いぞ」
「うるさい田中!!」
岩槻くんの隣にいた田中は無視することにして、あたしは岩槻くんに話しかける。
「ちょっと今、いい?」
「うん、大丈夫だよ」
ふぅ、とりあえず廊下に連れ出すことに成功。
って。
「何で田中までついてきてるの?」
「周防余計なこと言う気だろ」
「余計って」
…そんなの
聞いてみなきゃ分からないじゃん。
まぁいいや。
廊下に並べられた、ロッカーの前。
あたしは岩槻くんを見つめる。
いつも通り、穏やかな笑みをたたえてあたしを見返す岩槻くん。
美男子…!!
って岩槻くんに見とれてる場合じゃなかった。
「…岩槻くん、莉恩ちゃんの告白…断ってから冷たいって、ほんと?」