田中のくせに!!
「まどかチャンのクラスメイト?」
「…それが何だよ」
「ふーん。じゃ、俺のが上だ」
田中の手を片手であっさり退けると、ヘラッと口角をあげる。
「だって俺、まどかチャンの彼氏候補だもん♪」
「「はぁ!?」」
あたしと田中の声が重なった。
「おまえ…!!」
「す、ストップ田中!
この人嘘しか言わないから!!」
再び瀬名晴人の胸ぐらに掴みかかろうとする田中を抑える。
「嘘しか言わないって…ヒドイなぁ」
瀬名晴人がニヤニヤしながら言った。
「ホントのことでしょ!」
「たまにはホントのことも言うよ?」
それが既に嘘だし。