田中のくせに!!
「…げっ!?」
「…げって何だよ」
お風呂から上がると、ソファに腕組みをして座っている田中の姿が、目に飛び込んできた。
「…何でいるの?」
「はぁ?ここ、俺の家なんだけど?」
「そうじゃなくて!
…花凛ちゃんのところに、泊まるんじゃ」
語尾にいくにつれて、段々小さくなっていく声。
田中は顔をしかめると
「あのなぁ、アイツ彼氏いるし。
泊まるわけねーじゃん」
「……」
だってデートは
してるじゃんか。