田中のくせに!!




そんなあたしの心の呟きをまるで読み取ったかのように


田中の眉間に皺が寄る。




「ていうか、周防いつの間に瀬名とあんなに仲良くなってんだよ」


「…別に仲良くないよ。普通」


「大丈夫だったんだろーな、今日は」


「何もないよっ!
ただラーメン食べただけ」




あまりの追求ぶりに



おまえは保護者か!?
と言いたくなってくる。




「田中こそ、花凛ちゃんと2人きりになりすぎじゃないの?」



「は?何だよそれ」



「だって花凛ちゃん、まだつきあってるんでしょ、楢崎くんと。
彼氏がいる女の子と2人きりで出掛けるってどうなの?」





あたしは至極、正論を言っているはずだ。




なのに、田中のあたしを見る目は冷たい。






< 387 / 467 >

この作品をシェア

pagetop