田中のくせに!!
ゴミ捨て場について、
ポンッとゴミ袋を放り投げる。
…教室に戻ったら。
友梨にゴメンって言おう。
それで、全部話そう。明日。二人に。
そんなことを決意して、クルリと背を向けた瞬間
「…どうも」
「……ど、ドーモ」
驚きすぎて、思わず片言になってしまった。
だってそこには、笑みを浮かべた花凛ちゃんが立っていたから。
手には、ゴミ袋。
「偶然だね」
花凛ちゃんがフワッと微笑む。
「…そ、そうだね…じゃぁ」
あまり人見知りはしない性格。
だけど花凛ちゃんに対しては
どう接していいか分からない。
すごすごと立ち去ろうとしたあたしの背中に、「待って」と花凛ちゃんが声をかけた。
「ちょっとお話しない?」