田中のくせに!!
「おまえ、昨日も日向んち行ったわけ?」
「…だったら何?」
「いつ戻ってくるつもりだよ」
「………」
「どんだけ俺が心配したか、わかってんの?」
…いつになく苛ついたような田中の声。
「…心配なんか、してくれなくていい」
ほんとはそんなこと思ってないくせに、捻くれたあたしは強がって、そんなことを言ってしまう。
すると顔の見えない田中が、「はぁ…」と深いため息をつくのが聞こえた。
「それは無理」
「…は?」
それは無理、とか、どういう意味?
あたしを心配しないのが、無理ってこと…?いやいや、そんなわけ…。
「とにかく出てこいよ、これじゃ話も…」
痺れをきらした田中が、あたしを無理やり引っ張り出そうとして…
「ちょっとターイム♪」
「は?」
瀬名晴人に阻まれた。