田中のくせに!!




「…なんだよ」



思わず瞳を輝かせるあたしに、田中が顔を引きつらせる。



「あたしも行きたい!!」

「無理」


「えー!?何で!?」



騒ぐあたしを放置し、キッチンでマグカップを洗う田中。



「いいじゃん別に!
男2人で遊ぶより女子いた方が楽しいでしょ?」


「全然」


「は!?」



全然!?



「お前いるとうるさいし、無理」



なにー!?



「うるさくないよ!
ムードメーカーじゃん!!」


「とにかく無理」


「じっじゃぁ、もう一人女の子誘うから!これで文句ないでしょ!?」


「はぁ?」



田中が呆れたような視線をあたしに向ける。



「そういう問題じゃ「よしっ決まりね!準備してくるー!」



慌てて食器を流しに片付け、自分の部屋に駆け込む。


背後で田中の深ーいため息が聞こえた気がするけど…



うん、気にしない!!



< 45 / 467 >

この作品をシェア

pagetop