田中のくせに!!
「なんか…聞くところによると、タツ、バイトの先輩からずっと言い寄られてて。アイツは断り続けてたらしいんだけど、じゃぁ一回デートしてくれたら諦めるって言われて、仕方なくデートしたらしい。
ちなみにキスは向こうから急にされて避けきれなくて。そこを運悪く花凛に…」
「…そうだったんだ…」
「タツも、最初からちゃんとそう言えよって感じだよなぁ。
まぁそれでもアイツが悪いことには変わりないけどさ。
だから…一回別れて、それでもまだ好きだったら付き合おうって話になったらしい」
「…うん」
…そっか、でもちゃんと話し合えたんだ。よかった。
「……」
すると、あたしをじーっと見る田中の視線に気づいた。
「…え、なに」
「…いや……」
そして言いずらそうに頭をかく。
「おまえ、さぁ」
「う、うん」
「……お、俺のこと……好きなの?」
…!!!!?