田中のくせに!!





動揺してしまったのを悟られないよう、すっかり冷めたカフェラテを飲む俺。




そんな俺の前で、すっかりいつものペースに戻った周防が、店員さんにココアを注文している。




くそー、切り替え早くね?






それから、暫く他愛もない話をして。




周防のココアが運ばれてきて少し経った頃。






「あ、あのさ。田中」



「ん?」




なぜか、少し顔を赤くした周防が、視線を頼りなく彷徨わせる。




「あの…」



「なんだよ」



「た、田中って…いつからあたしのこと好きなの!?」



「ブッ!」





思わずカフェラテを吹き出しそうになった俺に、周防が「田中きたなーい」なんて言いながらお手拭を差し出した。





お前のせいだろ!!






< 465 / 467 >

この作品をシェア

pagetop