田中のくせに!!
動揺してしまったのを悟られないよう、すっかり冷めたカフェラテを飲む俺。
そんな俺の前で、すっかりいつものペースに戻った周防が、店員さんにココアを注文している。
くそー、切り替え早くね?
それから、暫く他愛もない話をして。
周防のココアが運ばれてきて少し経った頃。
「あ、あのさ。田中」
「ん?」
なぜか、少し顔を赤くした周防が、視線を頼りなく彷徨わせる。
「あの…」
「なんだよ」
「た、田中って…いつからあたしのこと好きなの!?」
「ブッ!」
思わずカフェラテを吹き出しそうになった俺に、周防が「田中きたなーい」なんて言いながらお手拭を差し出した。
お前のせいだろ!!