田中のくせに!!
花凛のことは好きだったけど
花凛が幸せならそれはそれで、いいと思えた。
だけど周防に関しては…そう思えない自分がいた。
周防は
こいつだけは
他の男にとられたくないって、思ったんだよな…
「…ねぇ、田中?」
「…え!?」
や、やばい。トリップしてた…
「で、どうなの?」
ズイッと俺の方に身を乗り出してくる周防…。
「ど、どうなのって……
さぁ?」
「さぁって何!さぁって!!」
周防は不満そうだったけど、こんなこと本人に言えるかよ…
「つーかそろそろ出るぞ!」
「え~!質問の答えは!?」
それはいつかまた、な…
いつか、言ってやるよ。…たぶん。
「で、どこ行く?」
「どうしよ~、服買いたいしCD見たいし本も買いたいし…あっあと久しぶりに田中のゴハン食べたい!」
「は!?」
「え!?」
「そ、それって俺んち来るってこと…?」
「うん、そう」
「おまえ…それ、意味わかってる?」
「は?意味?」
「…もういいわ」
周防の笑顔の隣には、いつだって俺がいたい。
そう、いつか…言ってやるよ。………たぶんな。
おまけ end☆