田中のくせに!!
結局田中の意見が採用され、岩槻くんは一粒パールのピアスを買った。
綺麗にラッピングもしてもらって、満足気な岩槻くん。
「ありがとう皆、おかげでいい買い物ができたよ」
あぁ…こんな笑顔で、こんな素敵なプレゼントがもらえる彼女。
幸せだろうなぁ…♡
予定よりも早く買い物が終わってしまったので、暇を持て余したあたし達は近くのゲームセンターにくりだした。
まずは、定番のマルオカート。
断トツトップは小夏。
プロと見紛うくらいのハンドルさばきで突っ走っている。
二番目は岩槻くん。
やり慣れてるって感じで、アイテムを使うのが上手い。
そして…
岩槻くんからだいぶ離れたところで争っているのは、あたしと田中。
お互いビリにはなりたくないので、爆弾を投げ合いぶつかり合い進路を妨害し合い…
結局ギリギリで抜かれてしまいあたしがビリになってしまった。
「田中せっこ!あそこで爆弾投げる!?フツー!」
「投げる」
しれっとそう言い放ち次のゲームに移動しようとする田中。
「もっかい勝負しよ!」
「やだ」
「何で!?」
「飽きた」
はぁ~!?