田中のくせに!!
目の前には、驚いたように目を見開く花凛ちゃんがいた。
その右手はしっかりと
「おー光!すっげ偶然!」
…隣の楢崎くんと繋がれていて。
「…タツ、なんか微妙に久しぶりだな」
「そうだよ!お前が俺のラインを無視するからな!」
「そうだっけ?」
「そうだよ!」
そんな二人のやり取りに花凛ちゃんが微笑む。
「光、昔から好きじゃないもんねぇ、メールとか」
「めんどくせーもん」
「お前な!もっとコミュニケーションを大切にしろ!!」
三人を見てて、あぁ本当に仲が良いんだなぁって思った。
お互いもう何でも分かってて
言いたいことが言えて
隠し事なんて何もないように…
見えるのに。